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BUGBAG by SSHED™

プロジェクト期間
2026.03.25 – 2026.06.30

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Spark ── きっかけ・衝動

恵比寿南のSHEDのオフィスに定められた完成はない。必要に応じて組み替えられ、拡張され続ける柔軟な構造を持っている。この空間が持つ「変化の余地」を、オフィスの外へも持ち出せないだろうか。そんな問いから、身につけるプロダクトとして再構築する私たちの実験が始まった。

Theme ── 探究テーマ

「余地」を持つプロダクトとはなにか。

完成された答えに向かうのではなく、使う人や状況との関わりのなかで変化し続ける余地を持ったものをつくること。このプロジェクトはその探究から始まった。プロトタイプとは完成品ではなく、可能性の起点となる原型である。

変化する余地があることは、使用者がそのプロダクトに唯一の価値を見出す可能性を持たせることと同義である。私たちが形作るものはあくまで原型であり、使用者の発想次第でそれぞれに人格が与えられ、独自の変化を遂げることを意図している。

SSHED™は、その考えを体現するために立ち上げられたプロトタイプブランドである。

Process ── 探究のプロセス

着想の源となったのは、オフィスの天井である。張り巡らされた配管や金具は、大小さまざまな設備が穴を通り、重なり、束ねられながら空間を横断している。一見すると複雑で無秩序に見えるが、よく観察すると機能に応じた法則が存在している。この構造をサンプリングすることで、「余地」を体現したバッグを構想した。

バッグ本体には#3000のPEクロスを使用し、側面にはラボ壁面の有孔ボードを参照した穴を設けた。パーツはボルト・ナットで固定でき、自由な付け替えや追加が可能である。パーツ同士の重なりや本体からのはみ出しも、むしろ歓迎する。使う人の手によって育っていく構造は、余白から創造性を刺激するオフィス空間と通じている。

パーツには、オフィスのドアや壁面のサインから着想を得た文字や、デザイン業務で扱う版形、各種ツールのアイコンをモチーフとして取り入れた。それらを自由に組み合わせることで、偶発的なタイポグラフィの楽しさが生まれる。

Output ── 成果物

本体は大小2種類を展開。大きいサイズはトートバッグとして、小さいサイズはワンハンドルバッグとして使用できる。これはBUGBAGの最初のプロトタイプであり、SSHED™というブランドの原型でもある。

BUGBAGという名前について

バグ(bug)とは本来、プログラムやシステムに含まれる欠陥や不具合を指す言葉である。その語源は、機械の中に虫が入り込んで誤作動を起こしたという逸話にある。転じて、正常なルールから少しずれた状態や、予想外の組み合わせをも意味するようになった。しかしバグは偶然には起きない。環境や用途に応答した結果として現れるものである。BUGBAGはそのような、意図と偶発の間に生まれるものを肯定する。

Next ── 今後の展望

BUGBAGはプロトタイプブランドSSHED™の第一弾であり、素材・パーツ・形状のすべてが探究の途上にある。今後は素材や構造のバリエーションを広げながら、使う人の手によって育っていくプロダクトの可能性を追いかけていきたいと考えている。

コメント

  • HIRAO

    HIRAO

    縫製や印刷、ボタン・金具の取り付けなど、素材との相性を考えながらアイデアを形にするプロセスは、試行錯誤の連続だった。 観察から得たインスピレーションをまずは思うがままに形にし、イメージ通りになる成否の中で新たな発見を得る。それをまた実現に向けて調整していく。その繰り返しのなかに、手を動かす楽しさを改めて実感した活動となった。

  • HIRAYAMA

    HIRAYAMA

    些細な思いつきも、まず試すことが重要だった。当初は外部との協働も考えたが、関係性や価値判断ではなく自分たちの興味に従うと決めてから、試行は加速した。ラボという環境も後押しとなった。目についた道具をすぐ手に取り、汚れや散らかりを気にせず切って叩いて。その場で感じた面白さを素直に形にする。発想の連鎖によって制作が進んでいく感覚は、即興の楽しさを思い出させてくれた。この制作が、また次の興味につながり始めている。

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